バングラデシュ視察

4月14日~18日の日程でバングラディシュを視察してきました。

成田空港からバングラディシュの首都ダッカへの直行便で約7時間30分のフライトでした。

首都ダッカは公式では人口2000万人都市ですが、実際にはもっと多いのではないかという話を聞きました。

人人人、車車車、バイクバイクバイク、リキシャリキシャリキシャ、バスバスバスの洪水の中にいる感覚でした。

ダッカの中心地には信号機が1、2機あるだけで他には信号機がありません。交差点には警察官などが交通整理をしています。早朝は交通渋滞はありませんがそれ以外の時間帯は常に大渋滞とクラクションの大合唱です。

自動車の約8割が日本車で、ほとんどが中古車です。

到着した初日に感じたのが、「インフラの整備が全く追いついていない」「道路には土埃が舞い、空気が汚れている」「建築現場では足場として竹を普通に使用している」「想像以上に人と車が多い」です。

バングラディシュの国土は日本の約40%で、人口が1億7000万人います。

首都ダッカは世界でダントツの人口密度の高い都市です。東京23区の3倍以上です。

東京は地下鉄網が発達しているので1度に大勢の人の移動が可能ですが、ダッカには地下鉄がなく人の移動は全て車かバイク、リキシャ(人力車)、バイクタクシー、バス、徒歩での移動となります。

今回の視察には今後の採用を踏まえられて福井県の株式会社ミルコンの西前常務と藪部長が参加されました。

我々の視察に協力していただいたのは送り出し機関のEWBインターナショナルです(福井市に日本事務所を構えています)。現在、この送り出し機関が力をいれているのが建設分野への派遣です。ここに入学する前に試験があり、試験にパスした人がまず3ヶ月日本語のトレーニングとフィジカルトレーニング(1日90分、鬼教官が担当)を行います。このトレーニングに耐え抜いた若者が面接に参加します。面接に参加する若者はお腹がぽっこり出た人は皆無でした。

我々と同じ日程で山梨県の富士交流サービス協同組合の長田顧問がEWBインターナショナルへ面接に来られ、ご厚意によりその面接を見学させていただきました。また、面接の翌日には採用された男性のご自宅への家庭訪問に同行させていただきました。

ダッカの日本大使館を訪問してきました。

齋田大使はご不在でしたが髙橋公使、須永二等書記官、清水二等書記官に対応していただきました。

バングラディシュという国はいろいろな問題が山積しているが、この国の人々が親日であるのは長年にわたり日本がバングラディシュに対してODAで橋や道路、農業、教育、ITなど様々な分野やインフラで多くの支援をしてることも関係しているのではないかということでした。

写真中央の方が清水二等書記官です。

JETROのダッカ事務所を訪問し、安藤所長と意見交換させていただきました。

安藤所長曰はく、海外出稼ぎ労働者からの母国への送金額がバングラディシュの名目GDPの10%に達しているとのことでした。

2050年まで人口ボーナス期が継続する予測とのことでした。

左から3番目の方が安藤所長です。

その後、労働省のNURUL HAQUE長官と少しの時間でしたがお話できました。長官としてはバングラディシュの若者が日本へ技能実習に行くことについて最大限協力するということでした(JETROの安藤所長がおっしゃった外貨獲得について国としてもサポートするよということだと感じました)。

私(三原)が今まで訪れた国の中で間違いなくバングラディシュは一番「伸びしろがある国」です!

まだまだ顕在化していませんがポテンシャルを秘めた国です。

◆バングラディシュ・プチ情報◆

バングラディシュは1955年にインドからパキスタンの一部として独立、その後1971年にパキスタンから完全独立と、2度の独立を経て現在の国家がつくられました。人口の約90%がイスラム教徒で公用語はベンガル語です。ベンガル語は数字が独特で「8」と書いて「4」、「9」と書いて「7」だったりするので慣れるまで大変そうです。礼拝の関係で金曜日が休日で日曜日は仕事をします。東南アジアの国々でもありますが、突然、停電するので会社や工場では発電機が必要です。

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